9×9

オリジナルBL・百合小置き場

「みっちゃんの恋人はふわふわ」おまけ

1
「ふーちゃんっていくつなの?」
「さて、発生してから42年ほどたちましたかね」
「アラフォーだー」


「みちと二回り違うよ……僕と同い年だよ……ひぇぇ」
「まあ怪奇現象に年齢なんてあってないようなもんだと思っておけばいいんじゃないの。わたしたちも年の差婚だしね」
「僕の妻は頼もしい……結婚してよかった……」
「それはありがとう」


2
「おかーさん、明日は何時から大学にいくの?」
「今日からしばらく東京にいくから大学にはいかないよ。」
「ふーん?」
「人間とそれ以外の存在の婚姻に関する法案について、憲法学の参考人として呼ばれてね。」
「おお!」
「おかーさんがんばってくるから」
「がんばってー!」


3
「おとーさんとおかーさんの出会いっていつ?」
「23才くらいのときかな、まだ学生だったお父さんが酔っぱらいに殴られていて」
「思い出すだけで胃が痛い」
「助けようと思って、持ってた鞄で酔っぱらい殴ったら、中に入ってた六法の角が頭に当たったみたいで相手が失神しちゃって、なんかお母さんが通報されちゃってね」
「えっ」
「怖いだろうに、警察相手に一生懸命誤解を解こうとしてくれたお父さんに心動いて、そこから交流が始まったわけです」
「僕はお母さんがヒーローに見えてね。かっこよかったんだよ」
「ふーん!なかなかドラマティックだね!」
「みちとふわふわの出会いに比べれば全然ドラマティックではないよ」
「いや、みちの出会いはエキセントリックだからわたしたちの出会いと比較できるものではないよ」
「確かに」
「みちとふわふわの出会いはエキセントリック~♪」



4
「ふーちゃんは、頭のなかに話しかけられるんだから、みちがわざわざ声に出さなくても、頭の中のこと読み取れるんじゃないの?」
「やろうと思えばできますが、やはり頭の中を勝手に覗かれるというのはいやでしょう」
「うん」
「いくら仲良しだからって、内心の自由はありますからね」
内心の自由って、おかーさんに教わったの?」
「はい、みっちゃんと出会って、かなり早い段階でこのことについて質問され、そしてご教授いただきました。」
「なるほど。わたしは憲法学者の母をもってよかったなあ」
「人間と人外の婚姻に関する法案も通りましたしねえ」
「ありがたや~」


5
「ふーちゃんってもやみたいな体?してるじゃん。口はここ!とかあるの?」
「うーん、人間のような、身体をパーツごとに分けるという概念はありませんねえ」
「でもご飯食べられるよね。どこからどこにはいっていくの?」
「どこでしょう」
「自分でも分からないんだ」
「怪奇現象自身にも理解できない怪奇現象というのはありますからね」
「ふーん」
「身体って難しいですね」
「ねー」





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